151杯目:富士そば荻窪北口店でミニちくわ天丼セット |
「かき揚げ天丼=しょぼい天丼」。そんな風に思っていた時期もあった。けれど、富士そばウォッチを始めて、それは浅はかな先入観だったことに気づく。「いか天丼」に出会ったからだ。いか天なんて、天丼のポジションでいえば、3番手、4番手。そんなポジションの天ぷらだけが盛った天丼。品目数は「1」。「いか」のみ。「池袋店」は、揚げ海苔も添える心遣いを見せてくれたけど、この海苔もなんだか、純喫茶に設えられた色褪せた造花みたいでわびしさ+20%な趣き。海苔、うれしいけどね。
そういえば、「ミニコロッケ丼」なんてのもあった。炭水化物 on the 炭水化物。ごはんとコロッケの調和は無い。両者は器を共有しているだけだ。それでもコロッケ、ソース、ライスの組み合わせは理屈抜きで美味いのだ。ただ、コロッケはそもそも天ぷらじゃなかったりする。
いろいろな丼物を見てきたけれど、一番ずっこけたのは「ちくわ天丼」だね。店舗は富士そば「荻窪北口店」。この店、「親子南蛮そば」とか「肉ほうれん草玉子そば」とか、なぜか玉子とじメニューの開発に全力を注いでいる。FBの公式アカウントでも「現在、クッパそばを開発中」なんて告知され、その執着は尋常を飛びこえ猟奇的ですらある(その後、クッパそばの続報はない)。
そんな店だから、「ミニちくわ天丼セット」(550円)を見かけた時も「やりかねん」と妙に納得したり。とはいえ、メニューを目の当たりにすると、素朴の極みのような様相に言葉を失う。「かけそば」に「ちくわ天丼」、どっちもメインになりきれていない。キン肉マンのビッグ・ボンバーズ(スペシャルマン&カナディアンマン)かよ。むしろ、ちくわ天そば・ライスセットのほうが精神衛生上、よろしいのではないか。疑問がどんどん噴出する。
希少性:★★★ インパクト:★★★ コスパ:★★☆