最近、ちまたで「ソトアサ」が脚光を集めているそうな。
「ソトアサ」というのは外(外食屋)でとる朝食のこと。モーニングなんて、マックでも松屋でもやっているので、わざわざ取りざたすこともないと思うのだが、「ソトアサ」はおもにカフェやベーカリーなどのスポットで行われているようである。「朝から健康で美味しいものを食べて、健やかな一日を過ごそう」というのがメディアの訴求ポイントのようだ。なるほど。
「ソトアサ」活動をする人とは無縁だと思うが、富士そばでもモーニングメニューを用意している。「朝そば」である。「たぬき(きつね)そば」に温玉が付いて、310円。「天ぷらそば」が400円であることを考えるとお得である。たぬきそばの温玉乗せがなぜ「朝そば」なのか。「朝そば」の定義が気になるところだ。
「西荻窪店」では「朝食セット」を提供している。価格は310円。最初、券売機で見かけたときは胸が躍った。はたして、どんなメニューなのか。冷奴や味噌汁、納豆などが付くのだろうか、いやしかし、値段的にも期待するのは禁物だ……。などと、夢想することしばらく。タイミングよく早朝に「西荻窪店」を訪れるがチャンスが到来した。
当日、西荻窪に着くなり、他には目もくれず富士そばを目ざす。券売機の「朝食セット」のボタンを指が折れそうな勢いで、叩き押してチケットを購入。がるると嘶いて、チケットを厨房のオヤジに叩きつけた。
ほどなくして、私の目の前に現れた「朝食セット」は、想像とはかけ離れたものだった。ミニそばに目玉焼きご飯。一体どこの国の朝食なのだろうか。こんな定食は、日本広しといえど、富士そばだけだろう。このゆるさは嫌いではないが。

味については語るまでもない。目玉焼きの黄身はいい感じに半熟で結構はお手前でした。
お新香でもいいから、せめてもう1品付けてくれると嬉しいのだが、310円という価格を考えたら、仕方ないのかもしれない。
さらにいうなら、目玉焼きに使う調味料を置いて欲しい。カウンターには七味とコショウしか見当たらなかったので、そばの出汁をかけて食べた。塩、しょう油が欲しいところだが、価格を考えたら仕方ない……わけないよな。
希少性:★★☆ インパクト:★☆☆ コスパ:★★★