SNSの投稿を見る限り、富士そばの「紅生姜天」には一定の愛好者が存在するようだ。
鮮烈な赤色とピリっとした生姜の風味が紅生姜天の特徴。都内に氾濫する串カツ屋でも「紅生姜」の串カツを取り扱っているし、それなりの市民権があるのだろう。
私はというと、さほど紅生姜天にありがたみを感じない。むしろ、紅生姜を多く配合したために真っピンク色に染まった紅生姜天に好意的な印象はない。
なぜか。紅生姜の主張が強すぎるんですね。あたたかいつゆに浸かると、紅生姜の味がつゆ全体にひろがってしまうんですね。それが苦手なのだ。もちろん「そこがいいんじゃない!」という意見も尊重する。個人的には玉ねぎと紅生姜の割合が50:50で均衡している(ページ上部の写真)のが望ましい。
ところで、富士そばの紅生姜天ファンは、「紅生姜入りちくわ天そば」(450円)をどう見るだろう?
「紅生姜入りちくわ」という聞きなれない食材はその名の通り、ちくわの穴の真ん中に紅生姜が詰め込まれたもの。
なんでこんなメニューを!? と思い、とりあえずレシピサイトを検索してみると、いくつか調理例が確認された。きゅうりといい、チーズといい、どうやらちくわの穴というやつは具を詰めこまれる宿命を背負っているらしい。そういえば、かつての富士そば「駒込店」にも「
ちくわと春菊の一本揚げ」があったっけ。
夜な夜な(かはわからないが)、ちくわの穴に紅生姜を詰めているスタッフには頭が下がる思い。おかげさまで、たっぷり詰まってます。それはもう、みっちりと。
味は紅生姜入りのさつま揚げのニュアンスに近い。つゆがピンクに染まることもないし、ちくわ天ファンの心もつかむかもしれない。ついでに、変わったものを食べている、というイベント的要素も加わる。
私が食べた「阿佐ヶ谷店」以外にも、「八王子店」や「市川店」でも販売しているみたい。
希少性:★★★ インパクト:★★★ コスパ:★★☆
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