富士そば原理主義

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「富士そば原理主義」は、新ブログへ引っ越しました。381杯目以降は下記リンクよりご高覧ください。
https://fujisobamania.com/

【告知】BSフジのプレスクに出演します。

2月28日24時30分放送の「プレスク」（BSフジ）に出演します。

お時間ありましたら、ぜひご覧ください。

2月28日24時30分〜OA
📺BSフジ「プレスク」📺

🤝今回のお友達は🤝

▼ELECTRONICOS FANTASTICOS! 永和田（@crab_feet ）
▼富士そばのトレジャーハンター　名嘉山直哉（@l_f_nakayama ）#OKAMOTOS #ハマ・オカモト #MAPPY #プレスク pic.twitter.com/iKoKlvHQ6w

— 「プレスク」BSフジ📺公式 (@playschoolinfo1) February 23, 2021

330杯目：富士そば東陽町店でランチセット

　３月11日、江東区東陽に富士そば「東陽町店」がオープンした。東陽町駅から徒歩３分。オフィス街の表通りに店を構える。市井の人からすれば、チェーン店が一軒増えただけに過ぎない。しかし、富士そばファンにとっては、史上空前の一大事なのだ。というのも、富士そばは都内に100軒以上の店舗を展開していながら、江東区は長く不毛地帯になっていた。そこにきての開店の知らせである。ファン界隈にどよめきがおこったのはいうまでもない。

　店内は、奥に広い造りになっている。テーブル席はなく、カウンター席だけが設置される。店内一角には給水機のほかにも、まだまだ導入する店舗が少ない給茶機が。麦茶・ほうじ茶・煎茶が飲み放題の大盤振る舞い。富士そばがこの店にかける意気込みがビンビン伝わってくる。
　メニューはおよそ60種類。「ビビンバ風旨辛丼」や「あさりたっぷり丼」「ダブルかつ丼」……、券売機には他店で人気を集めた店舗限定メニューが並ぶ。目玉はなんといっても、午前11時から午後３時までの時間限定で提供される「ランチセット」（500円）だろう。
　飲食店のワンコインランチは、どうしてもメインメニューより一段落ちる印象を受ける。しかし、この店の看板メニューはとにかく豪勢。「つけとろろそば」をメインに据えて、おともに「ミニカレーコロッケ丼」が付いてくる。
　ただのコロッケではなく、ジャンクな味わいを上乗せしたカレーコロッケを使うあたりがなんとも心にくい。しかも、である。カレーコロッケとご飯の間には、のりとおかかが。カレーコロッケ丼とのり弁が邂逅を果たすなんて、お釈迦様でもわかるまい。
　ダメ押しは、小袋のソース。とろみの強い、おもちゃのような甘みがある。よき頃合いでコロッケにかければ、ジャンクな味わいマシマシに。至れり尽くせりで、終始、殿様気分である。
　割引キャンペーン中だったのか、定価は650円に設定されている。それでも充分財布にやさしい。開店からおよそ３か月、早くもオフィスワーカーの心をつかんで離さない。
希少性：★★★　インパクト：★★★　コスパ：★★★

329杯目：富士そば渋谷桜丘店でまんじゅ天そば

「甘いものに塩味を加えるとより甘みを感じる」。これを対比効果というらしい。通説として広く浸透しているが、幼少時代は受け入れられなかった。甘みと塩味、という相容れない味（と思いこんでいた）の組み合わせに抵抗感があった。キモいな、と思っていた。大人が当たり前のようにすいかに塩をかける様子にドン引きしていた。生ハムメロンなんてとくに最悪で、果物とおかずをいっしょに食べる意味がわからなかった。別々に食べればもっと美味しいのに、どうして!?
　年を重ねて他者に理解が及ぶようになったからか、それとも感性や味覚が鈍化したからか。いまでは気にすることもなくなった。生ハムいちじく結構、塩バニラも塩キャラメルも大いに結構、である。大昔のことを思い出したのは、富士そば「渋谷桜丘店」のある店舗限定メニューを見かけたからだ。
「まんじゅ天そば」（490円）。まんじゅうの天ぷらをトッピングしたそばである。富士そばのFB公式アカウントによると、福島県のご当地グルメに着想を得たという。そばに盛りつけるのは富士そば流。冷たいそばでも提供される。
　そばの上に乗ったまんじゅうは、桃色と緑色の二種類。幼少時代の私が見たら卒倒してしまいそうだ。再びFB公式アカウントの引用になるが「『ピンクまんじゅう』と『よもぎまんじゅう』の2つを使用しております」とのこと。「ピンクまんじゅう」についての詳細は明かされておらず、すこし困惑する。まんじゅう自身もわが身に起こった境遇を理解しきれていないはずだ。油で揚げられ、まさかそばの上に乗せられるなんて。

　ここまで「まんじゅう」と書いてきたが、実際は餅にちかい食感である。中のつぶあんは甘さがひかえめなので、そばつゆの味ともバランスしている。つゆにくぐらせて一口かじると対比効果で、より味わい深くなる。意外と悪くない、というのが率直な感想。この味を求める客もいると思う。実際、女性客から好評を得たという。これに気をよくして、どんどんエスカレートしてしまわないか怖い気もする。

希少性：★★★　インパクト：★★★　コスパ：★★☆

328杯目：富士そば御徒町店でミニ炭火焼きかしわ天丼セット

　気まぐれに足を運ぶと面白いメニューに出会える。それが富士そば「御徒町店」の印象。富士そばを巡るとき、とりあえず行ってみる店のひとつである。
　特筆すべきは、豊富な天丼メニューだ。券売機の上段には「海老天丼」「とり天丼」「海老玉丼」などが並ぶ。過去には「半熟卵天丼」なる変わりダネも。
　ここ最近の一押しは「ミニ炭火焼かしわ天丼セット」（500円）。「かしわ」とは、鶏肉の九州での呼び名らしい。由来は、和鶏の品種にあるという。

　品名のとおり、衣のなかに焼き目が見える。つゆで煮こまれているから、天ぷらの衣はしっとりとしている。肉質はぷりぷりとやわらかい。口に運ぶと、たしかに炭火焼きのような香ばしさがある。「炭火親子丼」に使う鶏肉を使っているのかもしれない。

　かぼちゃ天とおくら天が彩りを添える。これこそ「御徒町店」の真骨頂。こういった、さりげない仕事が贔屓にしている理由でもある。まさか、店長は元和食料理人？ そんな妄想も楽しい。
希少性：★★★　インパクト：★★☆　コスパ：★★☆